海の怪物であるクラーケンの撲滅を果たすため、出没報告が多数上がっているアンダーワールドの岸部にショーンは1人向かった。
今回の作戦は、無尽蔵かと思われるほど、大量に発生しているクラーケンの個体数を大幅に減らして、アンダーワールド内の水生生物の生態系を保つことである。
遠い昔クラーケンは、戦士では容易に太刀打ちすることができない強大な力を誇る怪物であった。
しかし進化を止めたクラーケンと、日々失われた魔術の復活を期す人間との間には、怪物と人間の絶対的な差を埋めるだけのものが生まれていた。
一騎士であるショーンの力でも、騎士道の鍛錬と効率的に魔力を付与することに成功した装備の力によって、その差は完全に逆転していた。
目をつぶっても倒せるというのは、誇張が過ぎるかも知れないが、そう表現したくなるほど、簡単な獲物となっていた。
岸部に降り立ったショーンが、水面を見回すと、既に人間の存在に気付いたクラーケンが、凄まじい速度で、水面を割るように突進してきた。
強烈な打撃をみまうその足を振りまわし、獲物を捕食せんとするが、ショーンの強烈な一撃により、足は両断され胴体も深い傷を負い、動かぬ肉片とかしたのであった。
「まず1匹・・・。」
仲間の死を感じ取ったのか、海底からの殺気が鋭さを増しショーンを突き刺す。
ただひたすら襲いかかってくるクラーケンを、一歩も引くことく正面から斬り伏せる。
しかし一向にその数は、減ることは無い・・・。
ショーンの足元には、貴重品とされる8つのロープと、2枚の財宝の地図と10万に及び金貨の山があった。
「そろそれいいか・・・」
300を超える屍の山を後にショーンは、帰還した。
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