8月1日から8月2日になったばかりの深夜。
ブリタニアの自宅で目覚めて外に出てみると、ポストに何か入ってる。
中を見てみたら、みーこからの手紙がそこに入っていた。
みーこは復帰ギルドの仲間で、私の中ではマスコット的なかわいい妹分という勝手なイメージを持って接していた。
かわいい妹分と言っても、ブリタニアでは全ての面でみーこが勝っており、ショーンはみーこから貰った青く光る冷気のロングソードを、いつの日か錬成してドラゴンスレイヤーとし、ステイジアンドラゴンを倒そうと夢見ていた。
そして1人でステイジアンドラゴン打倒がかなったら、みーこに笑顔で報告しよう。
そう思って、ドラゴン特効に必要な白真珠を集めていた。
先日念願の10個目の白真珠が手に入り、みーこに貰ったロングソードをドラゴンスレイヤーに錬成することに成功した。
後は、装備をもう少し充実させることと、ステータススクロールを入手してより強靭な肉体を手に入れて、決戦に臨もうと思っていた。
そんな折みーこから手紙が届いたのだ・・・。
※みーこ、キャプチャ載せちゃってごめんなさい。
そう、遅かったのだ。
わざわざ別れの手紙をくれたみーこに感謝の念を抱きつつも、念願叶う前に旅立たれてしまったという喪失感。
そして思ったのだ、今ステイジアンドラゴンを1人で倒そう。
一番の問題はステイジアンドラゴンの強烈な複合攻撃で、一瞬で葬り去られてしまうこの貧弱な肉体だ、しかしその肉体を強靭なものにするためのステータススクロールはすぐには手に入らない。
一度、狂える細工師の動く足とプリズムレンズを残して装備を外し、マナの消費を抑えるよりも肉体を強化することに主眼を置いた装備へと変更する。
自宅のセキュアに散在する大量のカースマジックから、必要な抵抗力と肉体の強化効果を持つ装備をチョイスし、装備する。
そして、コーガルサッシュを付け、罪人のローブを身にまとい、殊勲のクロークをはおる。
これが今ショーンにできる最大限の装備だ。
もちろん手には、みーこがくれた青く光るドラゴンスレイヤーが握られている。
そして、4つのドラコニックオーブを持ち、アビスへと向かった。
この祭壇にドラコニックオーブを奉げれば、ステイジアンドラゴンの住処への道が開かれる・・・。
かつて、仲間たちと何度となく来た場所ではあるが、今日はただ1人ここに来た。
今の自分で勝てるだろうかという葛藤とあの巨大なドラゴンに1人で対峙するということへの不安。
恐怖で身がすくみ、なすすべもなく殺されてしまうのではないかという恐怖。
でも1人で倒すと決めたから・・・。
(後編につづく)
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